- fx-FD10Pro 測量計算
- 座標データの管理
fx-FD10Pro 測量プログラム座標データの管理
弊社の fx-FD10Pro 測量計算プログラムは、500点の座標を登録することができますが、測点名の登録はできません。そのため座標データの管理は、登録番号(座標番号)で行うことになります。
また、同じ座標データを複数の fx-FD10Pro で使う方法や、1台の fx-FD10Pro を複数の現場で使う方法など、座標データの管理についての一例を掲載しています。
-- 目 次 --
あくまでも一例ですので、ご自分なりのお考えがあれば、それに従ってください。
座標番号の区分け
座標の登録番号(座標番号)は、1番〜500番です。何のルールも決めないで座標を登録していくと、何番がどの座標なのかわからなくなる事態を招きかねません。
あらかじめ、座標番号を区分けしておくことをお勧めします。
例えば、
基準点:401〜500
路線座標:301〜400
構造物:201〜300
その他:101〜200
一時使用:1〜100
といった具合に、座標の種類毎に登録する番号を区分けしておくと、ミスの防止に役立ちます。
座標データの入力
座標データの入力は、作業の合間に少しずつ行うよりは、ある程度時間をつかって集中して入力する方が効率も良く、間違いも少なくなります。
また、座標データの入力は、座標管理プログラム「50ZKANRI」で行うのが基本ですが、リスト機能を使うと、表計算のワークシート状の画面で入力することができます。
▼リスト画面
尚、リストデータと座標データの関係は次の通りです。
List21:X座標
List22:Y座標
リスト画面での入力は STATモード で行います。
STATモード は、MENU 3 又は、
メインメニューで、カーソルキーを使って STAT を反転させ EXE を押します。
入力が終わったら、MENU 1 で、RUN・MATモード に戻してください。
リスト画面では、List21 と List22 の 1番〜500番 以外には入力しないでください。
座標データの共有
複数の fx-FD10Pro を使っている現場では、1台の fx-FD10Pro で入力した座標データを他の fx-FD10Pro でも使うことができます。
例えば、4台の fx-FD10Pro があったとして、入力に使った fx-FD10Pro を「A」、他の fx-FD10Pro を「B,C,D」とすると、「A」で入力したデータをSDカードにコピーし、そのSDカードをそれぞれ「B,C,D」に差し込んで転送することができます。
ここで紹介する座標データの共有は、
(1)全ての fx-FD10Pro で弊社の『測量計算プログラム』が正常に稼働していること
(2)「A」の fx-FD10Pro に有効なSDカードが挿入されていること(取説 第11章)
が前提です。
座標データをSDカードにコピーする
座標データをSDカードにコピーする手順は次の通りです。
操作に使う fx-FD10Pro は、座標入力の終わった「A」の fx-FD10Pro です。
(1)メモリーマネージャーを起動する
MENU キーを押してメインメニューを表示させます。
メインメニューが表示されたら、 5 を押すか、
カーソルキーを使って MEMORY を反転させ EXE を押します。
(2)リストファイルを選択する
メモリーマネージャーが表示されたら、 F1 (MAIN)を押します。
次に、「<LISTFILE>」を反転させ EXE を押します。
リストデータの一覧が表示されたら、
List21 を反転させ F1 (SEL) を押し、先頭に三角マークを付けます。
List22 も同様の操作で先頭に三角マークを付けます。
(3)SDカードにコピーする
List21 と List22 の先頭に三角マークが付いたら、F2(COPY)を押します。
コピー先を聞いてきますので、 2 (SD Card)を押します。
少し待つと、SDカードの画面に切り替わりますので、 F1 (SV・AS)を押します。
ファイル名の入力画面に切り替わりましたら、わかりやすい名前(例:ZAHYO01)に書き替えて、EXE を押します。
座標データファイルのコピーを開始します。
終了すると「Complete!」と表示されますので、EXIT を押します。
これで座標データファイルのコピーは終了です。
(4)RUN・MATモードに戻す
最後に、 MENU 1 と押して、 RUN・MATモード に戻してください。
SDカードの座標データを他のfx-FD10Proにコピーする
SDカードの座標データを他のfx-FD10Proにコピーする手順は次の通りです。
操作に使う fx-FD10Pro は、座標が入力されていない「B,C,D」の fx-FD10Pro です。
(1)SDカードの挿入
座標データが保存されているSDカードを、座標が入力されていない fx-FD10Pro に挿入します。
SDカードに関する詳細は、「取説 第11章」をご覧ください。
(2)メモリーマネージャーを起動する
メモリーマネージャーの起動は、上記「座標データをSDカードにコピーする」と同じですので省略します。
(3)SDカードを選択する
メモリーマネージャーが表示されたら、 F3 (SD)を押します。
少し待つと、SDカードの画面に切り替わりますので、
目的の座標データファイル名(例:ZAHYO01)を反転させて F1 (SEL) を押し、
先頭に三角マークを付けます。
(4)座標データをコピーする
先頭に三角マークが付いたら F2(COPY)を押します。
コピー先を聞いてきたら、 1 (Main Mem)を押します。
上書き確認が表示されたら、 F1 (Yes)を押します。
上書き確認は List21 と List22 の2回表示されます。
コピーが終了すると「Complete!」と表示されますので、EXIT を押します。
これで座標データファイルのコピーは終了です。
(5)RUN・MATモードに戻す
最後に、 MENU 1 と押して、 RUN・MATモード に戻してください。
座標データの切替え
1台の fx-FD10Pro を複数の現場で使う必要がある場合や、別の現場に移動した際に、前の現場の座標データを残しておきたい場合等、複数の座標データを切り替えて使えると便利です。
例えば、「現場1」と「現場2」の2つの現場を掛け持ちしている場合には、次のような使い方ができます。
複数の座標データの切り替えは、『座標データの共有』で紹介した手順を応用します。
(1)現場1 の座標データを入力し、SDカードにコピーする
まず、現場1 の座標データを入力し、SDカードにコピーします。
座標データのファイル名を、仮に「GENBA01」とします。
(2)現場2 の座標データを入力し、SDカードにコピーする
次に、現場2 の座標データを入力し、SDカードにコピーしますが、作業に先立ち、現場1のデータを消去する必要があります。
現場1のデータは、「99SETUP」を実行することで消去されます。
現場2の座標データのファイル名は、仮に「GENBA02」とします。
(3)使いたい現場の座標データを、SDカードから読み込む
SDカードに「現場1」と「現場2」の座標データが保存されていますので、後は、使いたい現場の座標データを、SDカードからメインメモリーにコピーすればいいわけです。
もし、座標データに変更や追加があった場合には、その都度SDカードにコピー(上書き)します。
くれぐれも、「現場1」で「現場2」の座標を使うことのないように注意してください。
そのようなミスを防ぐために、「現場1」と「現場2」で、座標番号の区分けルールを変える等の工夫をしてください。
座標データの切替えはSDカードを使わない方法もありますが、『座標データの共有』でSDカードにコピーする手順を掲載しましたので、それを応用する形にしました。